
14日、やっと12月定例市議会が終わりました。TPP反対の請願が可決しました。うれしかったです。「意見が一致しました」と保守系議員の方たちからも「ねぎらいのひとこと」もあり、矛盾を深める野田政権の一端を実感しました。
反対、賛成合わせて11本の討論を行いました。原稿作りに苦労しただけに、それだけのことはあったかなとちょっとした手ごたえは感じています。
以下、TPPに関する討論です。
TPP請願に賛成の討論を行います。
TPP参加は、関税を原則ゼロにするものです。農産物輸入を完全自由化するものです。日本の農林水産業に壊滅的打撃を与え、国民への安定的な食料供給と食の安全を土台から崩します。日本のコメの自給率は1割以下、国民が食べるコメの9割以上が外国産米になるなど、日本国民の食料を外国任せにしてよいのか。
地域の農業水産業、関連加工業をつぶし、地域経済を破滅に追いやってよいのか、
「第三の開国」とか「農業は保護されすぎている」などと言いますが、今でさえ日本の農産物の関税率は11.7%とアメリカに次いで世界で二番目に低くなっています。日本は「鎖国」どころか、すでに十分すぎるほど「開かれた国」です。
競争相手は世界で最も農産物の安いアメリカとオーストラリアです。日本農業が壊滅的打撃を受けることは避けられません。一戸当たりの耕作面積が日本の100倍のアメリカ、1500倍のオーストラリアと、「競争できる強い農業」などというのは、国土や歴史的な条件の違いを無視した暴論にすぎません。
復興なくして日本の再生ないなどというけれども、農林水産業が中心の被災地にとっては、TPPはもう壊滅的打撃のみで復興と真っ向から逆行です。
TPPは、農業と食料だけでなく、暮らしと経済のあらゆる分野が交渉対象とされています。TPP協定交渉では、政府調達、金融、投資、環境、労働など24の作業部会が設けられています。「非関税障壁」の撤廃の名目で、破たんした「アメリカ型ルール」が押しつけ」「国のかたち」そのものを大きく変えてしまう内容を持っています。
とくに、食の安全、医療、官公需・公共事業の発注、金融・保険、労働などで、国民の生活や安全を守るルールと監視体制、中小企業を支援する制度などが大きく崩される危険が大問題になっています。
食の安全を脅かす――、BSE対策であるアメリカ産牛肉の輸入制限の緩和を要求しました。輸入食品・農産物の検査、遺伝子組み換えなどの食品表示などがアメリカの規制より厳しいと批判し、緩和を要求しています。残留農薬や食品添加物などの規制緩和を要求しています。
国民皆保険制度が崩され、医療崩壊がすすむ――アメリカは、民間医療保険や医薬品などの市場を開放することを繰り返し要求し、その障害として、日本の公的医療保険制度、国民皆保険制度を標的にしています。日本医師会は、TPP参加への懸念として、混合診療の全面解禁で保険のきかない医療が拡大し、所得によって受けられる医療が制限される、株式会社の病院経営への参入によるもうけ本位の医療、不採算部門の切り捨て、地域からの撤退などをあげています。これでは「医療崩壊」と呼ばれるほどの危機をますます深刻にしてしまいます。
地元中小企業向け官公需発注が困難に――TPP交渉分野の一つである「政府調達」は、政府や地方自治体の物品購入や公共事業で、国際入札を義務づけることなどが検討されています。市町村の小規模な公共事業や物品購入も外国企業への開放が義務づけられ、地元企業への優先発注などは「非関税障壁」として排除される危険があります。地方の建設業界では、外国企業が安い外国の資材や労働力を持ち込んで参入し、「仕事を奪われる」ことも懸念されています。国が「中小企業の受注機会の増大に努める」と定めた官公需法が骨抜きにされ、地方自治体の地元中小企業優先発注や住宅リフォーム助成制度、公契約条例なども、やり玉にあげられかねません。
自主共済も廃止に追い込まれる――アメリカ政府は、相互扶助機関として保険商品を提供している協同組合である共済について、金融庁の規制のもとにある外資系保険会社と同じ「規制と競争」のもとにおけと要求しています(「日米経済調和対話」)。在日米商工会議所は、農協共済を名指しして問題にしていますが、そうなれば、商工団体、業界団体、労働団体など各種団体の自主的な共済も廃止に追い込まれてしまいます。
労働法制の大改悪の引き金に――アメリカ政府は、「ただ働き残業」を合法化するホワイトカラーエグゼンプションの導入や、会社が自由に解雇できる「解雇の金銭解決」、労働者派遣法のいっそうの規制緩和など、アメリカ型に日本の労働法制を改悪することを要求しています(「日米投資イニシアティブ報告書」)。TPP参加は、労働法制の大改悪に結びつく危険があります。
3、TPPは、「成長戦略」どころか、地域経済と雇用、内需に大打撃となる
国内では、日本経団連など財界が、「成長戦略」とか「貿易立国」などと言って、TPP参加の圧力をかけています。しかし、「恩恵」を受けるのは、自動車、電機などの一部の輸出大企業だけで、経済産業省は、TPPに参加しないと81万人の雇用減になるとしていますが、農水省は参加した場合の雇用減を農業やその関連産業などを合わせて340万人としています。TPPは大きな雇用減をもたらし、国民生活と地域経済に大打撃となります。
今までもアメリカの強い要求で、構造改革路線が進められてきました。
大店法で大型商業施設が進出し、地域商店街は壊滅的になりました。労働者派遣法で非正規雇用が増大し貧困が拡大しました。大企業だけが巨額の富を蓄積し、国民の所得が奪われ、国内需要が押し下げられ続けた結果、日本経済全体は長期低迷から抜け出せない――これが「失われた20年」と言われるような日本経済の後退をもたらしてしまいました。
TPP参加は、この悪循環を深刻にするだけであり、日本経済のまともな発展の道を閉ざすものです。
いますすむべき道は、国民生活応援・内需主導への政治にきりかえ、日本経済の健全な成長とつりあいのとれた発展をはかることです。